教  材

港川古代人骨出土遺跡

 雄樋(ゆうひ)川河口近くの粟石採石場断面のフィッシャー(割れ目)にある洪石世の遺跡で、1967年(昭和42年)大山盛保氏によって発見されました。発掘された人骨は約1万8千年前のものと推定され、“港川人”と名付けられました。この人骨は、中国柳江の旧石器時代人と特徴が類似するため、大陸との関連性が考えられています。

 遺跡の地層は、地面から約2mまでがトラバーチンと赤土の混った層で、その下は赤土にマイマイ、ネズミ、カエル、ヘビなどの小動物の骨が密集する厚さ約7mの層になっています。

 さらに下の層には、多量のイノシシ化石を含む1〜1.5mの褐色粘土層があります。そして最も下の層で地表下約20mの場所から、人骨と一緒に多量のイノシシ、鳥、ハブの骨や、ケナガネズミの化石などが出土されました。また、この遺跡からは、石器、骨器などの人工遺物は発見されていません。


港川人の頭の骨

港川人が発掘された港川フィッシャー遺跡

随時増やしていきます。